次期FRB議長候補の2人、資産はともに数百万ドル規模

米連邦準備理事会(FRB)次期議長の有力候補とされる
サマーズ元財務長官は、金融業界と政界をめまぐるしく
行き来して富を得た成功例かもしれないが、対立候補
元大学教授という経歴を持つイエレンFRB副議長もまた、
経済的に苦しいわけではない。

最近まで次期FRB議長の最有力候補とされていた
イエレン氏の資産は、27日に公表された2012年の
資産報告によると、380万〜1110万ドル。

夫でノーベル賞受賞者ジョージ・アカロフ氏の資産を
含めると、480万〜1320万ドルとなっている。

イエレン氏は資産の多くをコノコフィリップスなどの
株式や退職基金に投資している。

また、1万5000〜5万ドル相当の
切手コレクションも含まれる。

サマーズ氏の資産は、2010年時点で720万〜2450万ドルと、
イエレン氏を大きく上回っている。

ただ、両氏とも資産家であることに変わりはなく、資産の格差は
次期FRB議長を選出する過程において重要な争点には
ならなさそうだ。イエレン氏とサマーズ氏の資産はともに、
バーナンキFRB議長(昨年時点で110万〜230万ドル)を
大きく上回っている。

資産公開では、FRB当局者らの所得格差が、政策スタンスの
違い同様に幅広いことが明らかになっている。

FRB保有資産額第1位は、投資会社カーライルグループの
元幹部であるパウエル理事の3210万〜1億2260万ドル。

ヘッジファンドのマネジャー、フィッシャー・ダラス地区
連銀総裁は少なくとも2390万ドルの資産がある。

一方、研究活動や大学教授職の経験が長い当局者は総じて
それほど多くの資産を持っていない。

リッチモンド地区連銀のラッカー総裁が報告した資産は
5万〜30万ドルで、サンフランシスコ地区連銀の
ウィリアムズ総裁は4000〜20万ドルとなっている。