英中銀が大手8行の流動性規制緩和、与信拡大狙う

イングランド銀行(英中央銀行)傘下のプルーデンス規制機構
(PRA)は28日、7%以上のコア資本基準を達成していることを
条件に、国内大手8行の流動性規制を緩和すると発表した。

緩和規模は合計で900億ポンド(1400億ドル)。

カーニー英中銀総裁は与信拡大で
景気回復を支援するとしている。

英銀はこれまで、国際的に合意している規制導入日程より
かなり前倒しで、現金や国債保有による流動性
積み増しを迫られていた。

対象となるのは、HSBC、バークレイズ、コープ銀、ロイズ、
ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドRBS)、
スタンダード・チャータード(スタンチャート)銀行、
サンタンデール銀行英国部門、ネーションワイドの8行。

カーニー総裁はこの日の講演で「現在流動性資産として
保有されているポンドはすべて実体経済への貸し出しに
回せる資金であるため、信用供給を支援する」と指摘した。

PRAはまた、将来的に流動性バッファーの対象資産に関し
一段の柔軟性を持たせる方針も明らかにした。

最大40%まで社債や株などの保有も認めるとしている。

発表を受け、銀行が保有国債の一部を売却する
との見方が広がり、英国債価格が下落した。