英中銀の9月金融政策委、全員一致で買い入れ枠据え置き決定=議事録

イングランド銀行(英中央銀行BOE)が18日発表した
9月の金融政策委員会(MPC)の議事録によると、
資産買い入れ枠据え置きは9対0で決定した。
金利据え置きも9対0で決定。

議事録は「少なくとも8月のインフレ報告を発表した時点で
想定したように景気回復が力強いことをこの1カ月の指標が
示している」と指摘。

「景気回復のペースが後退すれば、さらなる資産買い入れに
対する主張が強まることになるが、現時点ではどの委員も
一段の刺激策が適切だとは判断していない」としている。

今年前半、フィッシャー委員とマイルズ委員が
資産購入枠の拡大を主張してきた。

だが、新たに採用されたフォワドガイダンスの効果が
まだ明らかになっていないこともあり、両委員は7月と
8月にはこうした主張を展開していない。

最近の英国債の利回り上昇が中銀の政策見通しと
一致しているかという議論は、議事録では触れられていない。
8月にはこの件に関してMPC委員の意見が一致しなかった。

議事録では、より短期の英国債の利回りが上昇した要因は、
米市場の動向や予想を上回る英国の指標、もしくは
フォワドガイダンスの影響など、複数考えられる
との言及があっただけだった。

議事録は「最終的に考えられるのは、MPCが発表した
失業率の基準が、一部の市場参加者の想定よりも
高水準だったか、フォワドガイダンスの条件が
想定より厳しかったということだ」と指摘した。

議事録によると、ユーロ圏の成長率が予想を上回ったことが
支援し、英国の景気回復が定着してきたことが一段と
裏付けられているものの、新興市場からの下押しリスクも増した。

議事録ではまた、インフレ率について、フォワドガイダンスを
解除し、利上げに踏み切る条件として挙げた3つがどれも
脅かされていないとMPCが判断したことが示されている。