首相が福島第1原発5、6号機廃炉を東電に指示、年内結論と社長

安倍晋三首相は19日、東京電力福島第1原発を視察し
5号機と6号機を廃炉するよう東電に指示した。

首相に同行した東電の広瀬直己社長は
年内に判断すると回答したという。

原発を視察後、首相が記者団に語った。

安倍首相は、廃炉に向け安全対策に万全を期すため、
現場の裁量で利用できる資金の枠を確保するよう
東電に求めたほか、汚染水の浄化について期限を決めて
対応することも求めたことを明らかにした。

広瀬社長からは約1兆円の引当に加え、1兆円の資金枠を
確保したほか、2014年度中に汚染水の浄化を完了させる
との回答を得たという。

同社のIR資料によると2013年4〜6月期までに
累計で9760億円(単独ベース)の廃炉費用・損失を計上している。

また、広瀬社長が回答した「1兆円の資金枠」について
同社の広報担当者は、「今後10年間で投資抑制や
コスト削減により新たにねん出する費用」と説明している。

5、6号機の廃炉を年内に決定した場合の2014年
3月期決算への影響については現時点では不明としている。