イタリア政府、VAT増税を年初に先送りへ

イタリア政府は付加価値税(VAT)増税を来年初頭に
延期する一方、ガソリン税と前払い法人税を引き上げる。

27日の閣議で協議される法令の草案が明らかになった。

ロイターが入手した草案によると、VAT
引き上げは来年1月初めに延期される。

政府は、VATの税率を21%から22%に引き上げることで
10億ユーロの税収を見込んでいた。

VAT引き上げには自由国民党(PDL)が反対しており、
実施されれば連立を解消すると警告している。

引き上げは当初7月から実施する
予定だったが、10月に延期されていた。

ガソリン増税については、まず1リットル当たり
2セントの引き上げを年末まで実施し、
年初からさらに2.5セント引き上げる。

12月を期限とする法人所得税(IRES)と
州事業税(IRAP)の前払い申告については、
税率を通年見込み額の101%から103%に
引き上げるとしている。

ただ、前払い法人税の引き上げにより年末時点の
税収入は増えるものの、2014年半ばを期限とする
次回申告は減るため、14年の税収は減少することが
見込まれる。

PDLの下院財政委員長は、VATを引き上げる代わりに
他の税を引き上げることは「断じて容認できない」とし、
法令は連立政権を終わらせる時が来ていることを
示していると述べた。