欧州委がドイツの経常黒字を調査へ、過剰なら是正提言

欧州連合EU)の欧州委員会は13日、
ドイツの経常黒字について調査することを決定した。
深刻な経済不均衡を示すものであるか詳しく分析する。

ドイツに対しては、輸出に依存し過ぎているとの批判が
米国やEUから出ており、内需拡大に向けたいっそうの
努力を求める声が強い。

ドイツの経常黒字は2007年以降、対国内総生産GDP)比
6%を上回っており、9月は197億ユーロと昨年のGDP比で
8%を超え、世界で最も高い水準となった。

バローゾ欧州委員長は記者会見で「大幅な黒字は
必ずしも不均衡を意味しない」とした上で、
「詳しく調査し、ドイツの高水準の黒字が
欧州経済全体の機能に影響しているかどうか
把握することは必要だ」と述べた。

欧州委は来年2月か3月までに調査を
終える見通しで、黒字が過剰であり
ドイツや欧州の経済に悪影響を及ぼしていると
判断した場合、是正措置を提言する。

ドイツは提言に対応しなければGDPの0.1%に
相当する制裁金支払いを求められる可能性がある。