理由は三者三様

今週の為替相場は、米国、欧州、日本の
それぞれの理由を睨んで、ドル>ユーロ>円の
関係が続くと考えています。

米国は、イエレン次期FRB議長が金融緩和継続を
目指していると見られたことで、当初はドル売りが
先行しました。

しかし、米経済指標がまだら模様ながら、
強めの数字になっていることで、金融緩和の
一部解除の声が冬のお化けのように強まっています。

一部では、年内のFOMCで、緩和解除に
踏み切るとの声が出ています。

直近のFOMC議事録でも、緩和解除に向けた声が
出ていることが明らかになり、日欧が金融緩和継続の中で、
米国が金融緩和解除に向けて動き出すことが、
ドル買いの支援材料になっています。

最も、米国では債務上限引き上げについて、
再びホワイトハウスと議会の対立が厳しさを
増しており、年が明ければ、デフォルト懸念が
出てくることが予想されます。

今は、金利差のドル買いが勝っています。

一方、欧州では、経済は軟調で、
マイナス金利に突入する可能性が
指摘されています。

ドイツはECBの金融緩和について
反対していますが、ユーロ圏でも経済状況が
悪化している諸国が金融緩和の劇薬を
期待していることで、一段の金融緩和が
期待されています。

欧州では、金融緩和がまだ出来る、
そういう期待がユーロの買い材料
なっています。

他方、日本は超緩和策が継続されることが、
円の売り材料になっています。

足元の景気は、好調なのですが、
来年4月の消費税率引き上げ後の、
経済の鈍化も気になるようです。

本来なら、ドル買い、ユーロ売り、円売りと
なるのですが、まだ金利を下げる余地がある
ユーロが安心感からの買いが持ち込まれているようです。

とはいえ、三者三様の理由が薄弱なだけに、
ドテンがあっても驚かないことが
大事だと思っています。

予想レンジは、
ドル円が98.20〜104.20円、
ユーロ円が134.20〜140.20円、
英ポンド円が159.20〜166.20円、
ドル円が88.20〜94.20円。