円売りの流れ、変化はないか

今週の為替相場は、年末に強まった
円売りの流れに、変化はないものと見られます。

ドル円では105円というのが、
一つの目安となる中で、安倍首相が
突然靖国神社の参拝を行ったことが、
中韓だけではなく、米国、欧州諸国などから、
日本に対する違和感が強まったことが、
円売りの材料になりました。

アベノミクスで、景気は堅調になっていますが、
靖国神社の参拝は、日本に対する世界からの
不審の目を集めました。

結局、韓国や中国が指摘しているように、
日本は戦後の枠組を崩そうとしているのではないか、
そんな疑惑を各国に与えているようです。

事実、安倍首相にとっては、戦後の枠組を
変えることが大きな意味があるので、
戦前の軍事的に強い日本を取り戻したいと
願っているのは、言葉の端々から読み取れます。

そういう安倍首相が、靖国神社を参拝したことは、
国際社会に日本の決意を示したものと見られるのです。

もちろん、国際社会は、そういう日本の妄想には
即座に否定的な談話を流しています。

日本が敗戦国の立場を忘れて、敗戦は無かったことに
しようとする試みを、国際社会は拒否したわけです。

第2次世界大戦の戦勝国が世界を支配している今、
敗戦国の日本が、その秩序を変更しようとすることに
強い拒否感があるのです。

為替相場は、そういう世界の思いを
円売りという形で示しています。

この動きは、次には株式、
債券相場でもありそうです。

いわゆる日本売りが出てくる可能性があります。

年末・年始の相場は、日本の右傾化を
牽制する円売りが強まる可能性があると考えます。

予想レンジは、
ドル円が103.20〜107.20円、
ユーロ円が143.20〜148.20円、
英ポンド円が171.20〜176.20円、
ドル円が89.20〜96.20円。