ロシア国債の格付け見通し、「ネガティブ」に引き下げ=S&P

格付け会社S&Pは20日、ロシア国債
格付け見通しを「安定的」から
「ネガティブ」に引き下げた。

国際社会の反発にもかかわらず、ロシアが
クリミア編入を強行し、地政学リスクが
著しく増大したためとしている。

またロシアの外貨建て
国債の格付け「BBB」を確認した。

S&Pは格付け見通しの下方修正について
「米国や欧州連合EU)からの制裁が
ロシアの格付けに対し、重大かつ予期せぬ
経済的、金融的な影響を与える可能性が
あるとの当社の見解を反映した」としている。

オバマ大統領はこの日、プーチン大統領
側近を含むロシア人20人と、政府当局者との
つながりが深い銀行1行に追加制裁を科すと発表。

ロシアの中核セクターを対象に
制裁措置を拡大する可能性も示した。

S&Pは米国、EUが追加制裁を行う可能性が
あるとみており、ロシアの成長見通しを
損なう恐れがあるとしている。

また地政学的な状況悪化がすでにロシア経済に
悪影響を及ぼしているとの認識を示し、
「ロシア中銀は為替相場の弾力性を
向上させるとともに、為替相場への介入を
制限するとの政策を放棄しているようだ」
と指摘した。