過度に低いインフレ期待のリスク、ECBは断固対応を=伊中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)の理事会メンバーである
ビスコ・イタリア中銀総裁は25日、デフレ
スパイラルに陥る事態を回避するため、
ユーロ圏のインフレ期待が過度に低い水準に
なるリスクに対して断固として対応する
必要があるとの見解を示した。

ユーロ圏のインフレ率がECBの目標である
2%弱の水準を大きく下回る中、インフレ期待は
突然変化する恐れがあり、いったん変化が
生じれば修正はより困難になると指摘した。

総裁は講演で「長期インフレ期待が物価安定から
かい離するリスクに対しては断固として対応すべき」
とし、「ECBは責務に沿って、物価安定を確実に
するために必要な手段を全て講じる」と述べた。

また市場の地合いはなお脆弱だとし、最近の
イタリア国債利回りの低下基調は容易に
反転する恐れがあると指摘。

その上で、成長押し上げに向けて、
レンツィ新政権に構造改革の実施を求めた。