米緩和政策、巻き戻してもバブル発生のリスク=米セントルイス地区連銀総裁

セントルイス地区連銀のブラード総裁は27日、
米連邦準備理事会(FRB)が緩和的な政策を
巻き戻す中でも、バブルが発生するリスクは
あるとの見方を示した。

クレディ・スイスが香港で主催した投資家向け会議で、
「現時点ですぐにバブルが発生するとは思わないが、
これから数年のうちに緩和的な政策を解除しようと
する時点で発生するかもしれない。2004〜2006年にも
起きたことだからだ」と述べた。

ブラード総裁は、FRBの非伝統的な
政策について効果があったとの見方を
示したが、この政策が次善の策であり、
結果として世界の市場に不必要な混乱を
もたらしたことは否定しなかった。

また質問への回答として、インフレ目標
2%から4%へ引き上げる案は好ましくない
との見方を示した。
討論会で語った。

総裁はまた、需給ギャップは2016年に
解消する見通しで、インフレ率が目標に
沿って推移しているものの、フェデラルファンド
(FF)金利は長期水準を下回りそうだとの見方を示した。

総裁はロイター・テレビ(RTV)に対し、
利上げはインフレ率が上昇した場合にのみ
検討すると発言。

「米国のインフレ率は非常に低い。年内に
目標に向けて上昇すると予測しているが、
これまでのところ、そうしたことは
起きていない」と述べた。

2016年には金利が「正常な水準」に
戻るとの認識も改めて表明。

総裁は4〜4.25%を
正常な水準としている。

中国の不動産市場については
「気になる」水準に達していると指摘。

「不健全な状態に見える。緊張の緩和が必要だ。
中国当局もこの点を十分認識しているが、
今後の動向は常に懸念要因だ」と述べた。