頻繁な政策決定会合、期待を高める結果に=ECB総裁

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は24日、政策理事会を
頻繁に開くことが市場の期待を高める結果をもたらしているとし、
会合の頻度についてはよく考える必要があるとの見解を示した。
ECBは政策理事会を1カ月に1回開催している。

総裁はアムステルダムの会議で、「市場の短期的な思惑を
回避する必要があるため、われわれは金融政策会合の
頻度についてよく考えるべきだろう」と指摘。

「われわれの会合が頻繁にあるため市場や社会が
行動を期待してしまうということは明白だ」と述べた。

また同総裁は、ユーロ圏のインフレ見通しが悪化した場合、
ECBが広範囲な資産買い入れを実施する可能性を示唆した。

また、ユーロの上昇により行動が
促される可能性も指摘した。

ECBはインフレが長期間低水準にとどまると
みていることを強調し、3つの政策シナリオに言及。

ユーロの上昇も行動のきっかけになり得るとした。

為替相場は、物価安定見通しの
評価で重要度が増している」という。

講演内容の公表を受け、ユーロは
1.3835ドル付近から1.3815ドルに下落した。

総裁は、中期のインフレ見通しが悪化した場合は、
「より広範囲の資産買い入れプログラムが
選択肢になる」として、量的緩和QE)の用意が
あることを明確にした。

ユーロ相場の上昇も、行動の
きっかけになるとしている。

債券市場の混乱により政策スタンスがタイト化した
場合は、様々な標準的措置を講じる可能性があるとした。

選択肢として、預金金利をマイナスにするなど
金利コリドーを押し下げることや、固定金利による
全額の資金供給を2015年7月以降に延長することなどに
言及した。

さらに、必要なら「銀行に貸し出しを促すことを
目的としたより長期のリファイナンスオペや、
資産担保証券(ABS)買い入れプログラム」で
対応する可能性も示した。