FRBバランスシート、2016年に縮小開始の見通し=NY連銀調査

米連邦準備理事会(FRB)傘下のニューヨーク連銀が
6月実施したプライマリーディーラー(米政府証券
公認ディーラー)対象の調査で、2016年に入ってから、
FRBのバランスシートが縮小し始めると見込まれていることが
分かった。

金利全般が長期にわたって標準的な水準を下回るとの見方が
優勢となるなど、FRBが過去数カ月で発してきた主な
メッセージが十分に浸透したことが示されている。

プライマリーディーラーは今年にバランスシートがやや拡大し、
2015年にほぼ変わらずで推移した後、2016年第1・四半期に
縮小し始めると見込む。

調査期間は6月5〜9日で、22人のディーラーが対象。

予想中央値によると、事実上のゼロ金利解除の
時期は来年第3・四半期となる見込み。

またディーラーは、6カ月前の調査でフェデラルファンド
(FF)金利が最終的に落ち着く水準を3.75%と予想していたが、
今回の調査では3.5%との見通しが出ている。

6月の米連邦公開市場委員会FOMC)議事要旨によると、
金融政策の正常化に向け、リバースレポ金利と超過準備預金金利
(IOER)の双方を活用する方向で、当局者らが概ね一致。

リバースレポ金利とIOERの金利差を20ベーシスポイント
(bp)程度とすることを多くの参加者が支持したことが
示された。

NY連銀調査での予想中央値によると、FF金利の誘導目標の
引き上げ後にリバースレポ金利は0.28%、IOERは0.50%に
なる見通し。

その時点でのFF金利予想は
0.38%となっている。