スコットランドに巨額の準備必要、独立後ポンド継続で=英中銀総裁

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は10日、
スコットランドが独立を選択し、分離後に英国政府との
合意なくポンドを通貨として使用し続ける場合、かなりの
規模のポンド準備を確保しておく必要があるとの考えを示した。

議会での証言で述べた。

スコットランドは大規模な金融セクターを抱えており、
英中銀が最後の貸し手とならない場合、銀行の安定確保の
ためにかなりのポンド準備が必要だと指摘した。

「準備の規模は、信頼性を左右する
最も重要な要因の1つ」としている。

銀行の預金を保護し、信頼ある最後の貸し手となるためには、
スコットランドは年間域内総生産(GDP)規模に匹敵する
1300億ポンド(2100億ドル)程度を確保しておく必要が
あるとの見方を示した。

これは米ドルとの通貨ペッグ制を採用し、スコットランド
同様に金融セクターの規模が大きい香港と同様の水準という。

他のペッグ制採用国は、スコットランドよりも
低い準備規模で対応できているとした。

カーニー総裁は、スコットランドが合意なくポンドを
使用するシナリオと、通貨ペッグ制度が近い状況にある
とみている。