円安メドを模索か

今週の為替相場は、円安メドを模索する展開か。

注目されていたスコットランドの独立問題は、
国民投票で否決され、市場の動揺は収まりました。

しかし、円安に進んだ流れには変化がなく、
円安許容メドはどの水準なのかを探る動きが
強まると思います。

一番大きな円安の要因は、
日米金利差の拡大です。

米国は、年内にも利上げに
舵をとる見込みです。

これに対し、日本は予想外に落ち込んだ景気を
下支えするために、追加緩和を行う可能性が
浮上しています。

米国の金利は上昇、日本の金利はさらなる緩和策の
拡大が想定されていることが、ドル買い、円売りに
繋がる可能性が出ているのです。

米国サイドからは強いドルは米国の
利益に適うという発言が出ています。

日本では、政治家、政府、日銀からは
円安を容認する発言が強まっています。

しかし、経済界からは急激な円安に対し、
懸念する発言が出ています。

本来なら、政治家や政府関係者、日銀サイドから、
円安の進行が早すぎることに対し、懸念する声が
上がっても良いのではないか、と考えます。

行き過ぎた円安がもたらす、弊害について、
当局者からの慎重な発言があっても
おかしくないと考えます。

どうも、日本の為政者は、円高に懲りて、
円安を志向しています。

円安が全てを解決してくれると考えているようです。

本当は、今、円安が進むことで、
日本経済に悪影響を与えているのです。

極端な円高も問題ですが、
急激な円安も問題があります。

そんな円安志向の政府が、どの水準になったら、
円安に歯止めをかけるのか。

その水準を模索する動きが
強まる可能性があります。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜111.20円、
ユーロ円が136.20〜141.20円、
英ポンド円が174.20〜180.20円、
ドル円が94.20〜101.20円。