ECB、緩和的な金融政策を長期間維持へ=ドラギ総裁

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は24日、
ユーロ圏のインフレ率を2%の水準に近づけるため、
ECBが必要な限り長期にわたって緩和的な
金融政策を維持すると言明した。

総裁は、仏ラジオ局ヨーロッパ1とのインタビューで、
「金融政策は長期にわたり緩和的であり続ける。理事会は、
2%をやや下回る水準にインフレ率を回復させるため、
すべての手段を活用するという決意において一致している」
と述べた。

ドラギ総裁は、景気回復を徐々に反映させるような
金融政策を他国が取ったとしても、ECBは
緩和的な政策を維持すると表明した。

総裁はインフレ加速と成長促進のため、
非伝統的な措置をさらに導入する用意が
できていることをこの数日で示唆してきた。

その詳細には言及しなかったが、「金利
これ以上大幅に下がらないため、現行の
低水準にとどまる」と指摘した。

フランスなどが競争力強化のための措置を
推進していることについて、「過度に手を打つ
リスクよりも、消極的過ぎるリスクのほうが大きい。
長年計画されてきた改革で、今こそ実施すべき」と語った。

欧州連合EU)統計局は先週、8月のユーロ圏
消費者物価指数(CPI)改定値を発表。

前年比の上昇率は速報値の0.3%から
0.4%へと上方修正された。

ドラギ総裁はユーロ圏がすぐにデフレに陥る
危険性はないと述べ、最大のリスクは失業問題だ
との見方を示した。