ドイツ財務相、ABS購入決定「快く思わず」

ドイツのショイブレ財務相は25日、欧州中央銀行
(ECB)が先に決定した資産担保証券(ABS)と
カバードボンドの買い入れ策について、ECBによる
ユーロ圏の銀行監督一元化への影響を勘案すると
「あまり快く思っていない」との立場を示した。

ECBは11月からユーロ圏の銀行監督を担う。

ショイブレ氏は独議会で、欧州の銀行同盟構想を
実現するための法案に支持を呼びかけるとともに、
ECBは利害対立があると受け取られないように、
金融政策と銀行監督機能を「可能な限り厳格に」
切り離す必要があると指摘した。

財務相は、「ECBが始めた証券化商品買い入れの
議論について、わたしはあまり快く思っていない」
と述べた。

ショイブレ氏はまた、ユーロ圏の金融安全網である
欧州安定メカニズム(ESM)の資金を成長促進と
雇用創出に活用する案に改めて反対を表明。

ESMの払込資本金である800億ユーロは、
「創造的なアイディアのために利用される
べきではない」とし、「欧州の通貨が安定を保ち、
金融市場の信認を維持できるように使うべき資金だ」
との見解を示した。