米利上げ開始は来年半ば、低インフレで緩和必要=パウエルFRB理事

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル理事は17日、
米経済の回復が継続すれば、FRBが2015年半ばに
利上げを開始する可能性があるとの見解を示した。

同時に、インフレが「当面低水準にとどまる公算が
大きい」ことから、足元、金融緩和が必要と言明した。

パウエル理事はCNBCに対し、FRBはインフレ率が
目標の2%に向けて上昇していくか見極める必要が
あるとした上で、世界的な低インフレは米国への
リスクと指摘した。

その上で、最近の良好な雇用の伸びを踏まえ、
米経済に対し「慎重ながらも楽観的」な見通しを
持っていると語った。

「米経済が現在の軌道を維持するのであれば、
2015年のいずれかの時期に利上げを実施することは
理にかなっており、恐らく2015年半ばごろと
なるだろう」と述べた。

インフレ率が低水準、失業率が依然高水準にある中、
「利上げする時はいずれやって来るが、今は
その時ではない」と述べたほか、利上げは
経済動向次第とし、すでに決められた日程は
ないとした。

また、日本、中国、欧州、南米の経済成長減速の
影響が、貿易を通じて、米国に波及する恐れがある
との見方を示した。