ECBマイナス金利、銀行の収益に打撃与える=ドイツ銀幹部
ドイツ銀行のステファン・クラウス最高財務責任者
(CFO)は21日、ユーロ圏の銀行は欧州中央銀行
(ECB)が導入したマイナス預金金利を受けて
顧客から預金手数料を徴収することに尻込みするため、
収益が悪影響を受けることになるとの見方を示した。
ECBは6月に中銀預金金利をマイナス0.1%とし、
9月にはマイナス0.2%に引き下げた。
クラウスCFOは金融業界のイベントの
パネルディスカッションで、「われわれは
当面コストを負担するしかなく、銀行が
いつまで耐えられるかはわたしには
分からない」と述べた。
独コメルツ銀は前日、大口顧客から
預金手数料を徴収することを明らかにしている。
他の各銀行は同様の措置を検討していると
表明しているが、実際に大口顧客に手数料を
課すと発表した銀行はほとんどいない。
クラウス氏は、顧客にとって、現金を預けるために
手数料を支払うという状況を受け入れるのは
「心理的に」難しいため、銀行はコスト負担を
強いられることになると指摘。
マイナス金利が維持される期間が長ければ長いほど、
銀行のコスト負担はより困難になると述べた。