米銀大手8行に自己資本上乗せ義務付けへ、FRBが規則案

米連邦準備理事会(FRB)は9日、JPモルガン・チェース
ゴールドマン・サックスなど国内大手銀8行に対し、
自己資本の上乗せを義務付ける規則を提案した。

短期資金への依存度が高い場合には、
さらなる上乗せを求めるとしている。

FRBによると、上乗せはリスク資産の1〜4.5%程度で、
平均すると国際的な新銀行自己資本規制「バーゼルⅢ」の
基準の約1.8倍になる。

ただ、8行のうちのほとんどは、既に提案で
要求されている基準を達成するのに十分な
資本増強を行っているという。

米銀行監督当局は、破綻した場合に金融市場に
重大な脅威を及ぼす大手銀行が、業務に必要な
資金調達を借り入れよりも自己資本に依存する
割合を高めてほしいと考えている。

同時に、大手銀がリスクの大きい
債務に頼る行動を抑えたい意向だ。

FRBのタルーロ理事は「短期のホールセール
資金調達に依存すれば、金融機関は貸し手の
資金引き揚げの影響を受けやすくなり、
自己勘定を直ちに清算したり、顧客向け
短期融資の回収に乗り出さざるを
得なくなる」と指摘した。

FRBは今回の提案について、銀行から意見を
募った上で最終規則としてまとめ、2016年から
段階的に導入する。