ECB、余地あれば先週利下げしていた=プラート専務理事

欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は9日、
もし政策金利がゼロの下限に達していなかったら、
先週の理事会では利下げを決定していただろう
との見解を示した。

ワシントンでの講演で専務理事は「金利
余地があれば、個人的には理事会が利下げを
決定したと確信している」と語った。

また1月22日の理事会では、景気の弱さ、
とりわけインフレ期待低下の兆候について
集中的に討議すると述べた。

専務理事は、石油価格の下落が総合インフレ率に
及ぼす影響を中銀がどの程度織り込むのか、
判断を誤らないことが重要とした上で、
政策当局は広範なディスインフレ
いかなる兆候も警戒しているとした。

ユーロ圏の景気低迷で国債買い入れ
踏み切る条件のひとつを満たしている
とも述べた。

ECB理事会の議事要旨公開を準備している
ことについては、理事の行動に影響を与える
可能性があると指摘した。

また同専務理事は、ECBが国債買い入れ
踏み切れば、金融緩和姿勢を維持する
との強いシグナルを送ることになり、
間接的に銀行融資を促進する可能性が
あるとの見方を示した。

同専務理事は国債買い入れの利点に言及。

「長期間にわたりECBが緩和スタンスの維持に
コミットしているとの強いシグナルを送る
可能性がある」と述べた。

さらに「銀行のポートフォリオにも影響を与え、
国債や他の債券への投資から銀行融資へのシフトを
促すかもしれない」と指摘した。