ECB緩和で改革努力緩めるべきでない=メルケル独首相

ドイツのメルケル首相は、イタリアだけでなく
ユーロ圏各国が構造改革に取り組むことが
好ましいとし、欧州中央銀行(ECB)による
国債買い入れで改革努力を緩めてはならない
と述べた。

イタリアのレンツィ首相との共同記者会見で
メルケル首相は、ECBの独立性を尊重するため
ECBの措置についてはコメントしないとした上で、
各国政府による改革だけがユーロ圏を活性化できる
と強調した。

メルケル氏は、「ECBの決定を受けてイタリアが
『もう改革は必要ない』と表明するという印象はなく、
全ての国がそうであるべきだ」と指摘。

「政治に取って代わることができる中銀は
世界に1つもない。政治の指導者は責任を
果たすべきだ」と述べた。

レンツィ首相はECBの決定はイタリアの改革を
加速するよう促し、遅めることにはならないと言明した。

レンツィ氏は欧州委員会欧州連合EU)の
財政規律について柔軟な立場を示していることや、
EUの投資計画、ユーロ安、ECBの量的緩和
歓迎する姿勢を示し、「この4つの要因は
イタリアにとって極めて重要で、われわれに
改革をさらに加速させるよう迫っている」とした。

25日のギリシャ総選挙について両首相は、
結果がユーロ圏に深刻な問題をもたらさないと
確信していると述べるにとどめた。