ECBの債券買入れ、ギリシャ問題の波及回避に寄与=ドラギ総裁
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は11日、ECBの国債、
その他債券の買い入れは、ギリシャ問題の他国への
波及回避に寄与するとの見解を示した。
フランクフルトで開催された会合での発言。
ドラギ総裁は「ギリシャの危機にもかかわらず、
ポルトガルなど、債務問題で支援を受けた国の
国債利回りは一段と低下している。これは、
資産購入プログラムが、(ギリシャからの)波及を
防いでいることを示唆している」と述べた。
ただ、資産購入プログラムが
リスクを伴うことを認めた。
総裁は「われわれの措置が、金融安定にかかわる
リスクをはらむことは認識している。しかし、
現在のところそうしたリスクは抑制されている」
と語った。
ギリシャは国際支援をめぐり、11日にブリュッセルで
欧州連合(EU)、ECB、国際通貨基金(IMF)の
3機関で構成する「トロイカ」と実務的な協議を開始する。
ドラギ総裁はユーロ圏経済については、
減速局面から転換したと指摘。
景気回復の裾野が徐々に広がり、
強まるとの期待を示した。
上方修正されたECBスタッフ予想に関しては、
発表したすべての措置の完全な実施が前提になる
と説明した。