シカゴ連銀総裁、時期尚早な利上げリスク主張

米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は19日、
連邦準備理事会(FRB)によるゼロ金利政策
解除時期について、現時点では時期尚早な
利上げ開始が最大のリスクとなっていると
改めて主張した。

同総裁は19〜20日ブルッキングス研究所
開催される会合に向けた論文の草稿で、早過ぎる時期に
利上げを実施すれば、FRBの対処が困難になる形で
成長と物価上昇率が損なわれる恐れがある一方、
利上げ開始が遅れた場合の望ましくない物価上昇には
通常の金融政策で簡単に対応できると指摘。

「力強い経済成長期が維持され、インフレ率が
目標に向けた軌道に乗っていると強い確信を
持てるまで、利上げを行わないことが良識に
適う」との立場を示した。

FRB高官の間で、2016年まで利上げを
開始するべきではないとの立場を示しているのは
エバンズ総裁を含む2人にとどまっている。

ただ、同総裁は17〜18日の連邦公開市場委員会
FOMC)で声明から「忍耐強く」との文言の
削除に反対票は投じなかった。