ユーロ相場は循環的に見て正常、過度な動きない=ECB専務理事

欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は23日、
ユーロ相場について、循環の面から見て比較的正常な
水準で推移しており、過剰な動きは見られない
との見解を示した。

ユーロは対ドルで年初から11%下落している。

専務理事はベルリンでの会合で、ECBの緊急流動性支援
(ELA)に関する質問に対し「ギリシャの銀行は
支払い能力があると見なされているが、圧迫されている
ことも事実だ」と指摘した。

ECBのギリシャ銀行向けELAについて「現在の状況が
いつまで続くか論じるつもりはない」と述べた。

資金供給の担保価値については具体的な発言を控えた。

プラート専務理事はユーロ圏経済が回復に転じた
との見方を示した上で、回復が持続的となるには、
金融政策対応とともに構造改革が必要と訴えた。

講演原稿で「景気循環は上向いているものの、
ユーロ圏の成長力の著しい低下に関しては
対策がなされてこなかった」と指摘。

「現在の景気回復をより継続的なものにするため、
ユーロ圏には緩和的な金融政策と断固たる構造改革
協調させて進めることが必要だ」と強調した。