極秘のグリジット緊急対応策、ギリシャ前財務相が認める

ギリシャのバルファキス前財務相は、同国が
ユーロ圏から離脱した場合に備え、ハッカー攻撃により
国民の納税番号を入手し、緊急の支払いシステムの
構築を極秘に計画していたことを認めた。

ギリシャ国内には衝撃が走り、
同氏への不信感が高まっている。

ただ同氏は、これはあくまで危機管理計画であり、
実施されなかったと釈明した。

ロンドンを拠点とするシンクタンク、OMFIFと
7月16日に行った電話会議の記録内容が27日、
公表された。

それによると、バルファキス氏は、1月の
政権誕生前にチプラス首相から「プランB策定の
許可を得た」とし、米国人エコノミスト
ジェームズ・ガルブレイス氏率いる5名による
チームを結成したと明らかにした。

「われわれは秘密裏に、それぞれの納税番号に
直結した準備勘定を創設することを計画した」とし、
「これはユーロ建てだがすぐに新たなドラクマ
変換することが可能」と説明した。

バルファキス氏のオフィスが発表した声明は
財務省が危機管理計画を策定しなければ、
それは怠慢になる」とし、財務省は政府の
政策方針の範囲で行動しており、ユーロ圏残留を
目指すことを提言していたとした。

同氏の発言を受けて、親欧州派の野党は、グリジット
ギリシャのユーロ圏離脱)に備え政府がどの程度まで
緊急対策を準備していたのか、詳細を公表するよう
首相への要求を強めている。