スイス中銀の上期決算は501億フランの赤字、ユーロ安が圧迫

スイス国立銀行中央銀行)が31日に発表した
上期決算は、501億スイスフラン
(517億9000万ドル)の赤字だった。

フランが対ユーロで大幅上昇し、全体の42%を
占めるユーロ建て資産が大幅な損失を生んだ。

中銀は1月、1ユーロ=1.20フランに設定していた
フラン相場の上限を撤廃した後もフラン高抑制のため
市場介入を続けている。

今回公表された決算内容は、フラン高抑制が
中銀にとって大きな負担になっていることを示した。

中銀は4月、赤字が四半期ベースで過去最大になったと
発表し、配当を維持するのは困難との見方を提示していた。

保有する金の価値が大幅に低下したのを受けて
2013年の配当を見送って以来、中銀の利益配分は
政治的に微妙な問題となっている。

中銀は決算について、金や為替相場
金融市場全般から多大な影響を受けると警告。

声明で「今後も大幅な相場変動が見込まれており、
通期決算については暫定的にしか見通せない」と
説明した。