FOMC議事要旨、世界景気減速で「追加情報を待つのが賢明」

米連邦準備理事会(FRB)は8日、9月16、17両日の
連邦公開市場委員会FOMC)の議事要旨を公表した。

参加者は米経済について利上げ開始が正当化できる
状態に近いと確認したものの、世界経済の減速が
米景気を回復軌道から逸脱させることはないとの
一段の確信を得るまで待つべきだと判断していた。

FOMCは、低調な内容となった9月の
米雇用統計が発表される前に開かれた。

議事要旨によると、「大半の」政策当局者は
依然として年内に利上げすべきと考えており、
金融市場の動揺が米経済の先行き見通しを
「著しく変える」ものではないとした。

FRB当局者らは、中国を中心とする景気鈍化が
米国経済の重しとなる可能性を長時間にわたって検討。

議事要旨は「委員会(FOMC)は追加情報を
待つのが賢明だと判断した」とした。

9月のFOMCは市場の大方の予想に反して
利上げを見送り、政策金利をゼロ近傍に据え置いた。

アナリストの多くは、利上げ見送りの判断は
紙一重だったことが議事要旨で示されると
見込んでいた。

しかし、9月のFOMCでは一部のFRB当局者は
労働市場完全雇用の状態にあると指摘する一方、
世界経済への懸念がFRB内に広まっていることが
明らかになった。

議事要旨は経済の現状について「多くは、世界的な
経済や金融の最近の情勢が経済活動の下振れリスクを
若干増加させたかもしれないとの認識を示した」とした。