独VW、排ガス不正操作で複数のソフト作成=関係筋

ドイツの自動車大手フォルクスワーゲンVW)による
排ガス試験をめぐる不正問題で、同社が異なるエンジンに
合わせて不正ソフトを複数作っていたことが、関係筋3人の
話で明らかになった。

VW幹部や同社への捜査に詳しい米当局者を含む
関係筋によると、VWは不正操作を行っていたとする
7年の間、4種類のエンジン向けに、排ガスの量を
操作する「ディフィート・デバイス(無効化装置)」
と呼ばれるソフトを作成した。

複数のソフトを開発したかどうかの質問に対して、
VWの欧州担当と米国担当の広報は、当局の捜査が
続いているとしてコメントを控えた。

不正を把握していた人物の数については、
ヴォルフスブルクにある本社の広報は
「厳密に調査しているが、現時点で
コメントするのは時期尚早だ」と述べた。

一部の業界関係者やアナリストは、不正ソフトが
複数バージョン作られていた場合、関与した
従業員は広範にわたった可能性があると指摘している。

捜査状況に詳しい米当局者は「VWは各世代の
エンジンに合わせてソフトを再設定する必要が
あった」との考えを示した。

またディーゼル・エンジンと試験の専門家は、VW
エンジンの排ガス制御システムを変えた際に
「ディフィート・デバイス」も書き換える必要が
あったと述べた。

VW米国法人のマイケル・ホーン社長兼最高経営責任者
(CEO)は8日に米下院で行われた公聴会で、欧州と
米国の排ガス規制の違いに応じて異なる種類のソフトが
使われたと明らかにしている。