三極の金融政策を注目

今週の為替相場は、日米欧、三極の
金融政策を見極める動きが想定されます。

基本は、三竦みで、レンジ圏での動きが
継続すると考えますが、追加緩和策が
発表されれば、当事国通貨が軟調な展開となる
可能性が強まっています。

為替市場では、米国の緩和政策から引き締め政策に
移行するのではないかとの見方からドルが底堅い動きが
継続していきました。

しかし、中国の経済不振、それに伴う世界同時株安を
背景に、米国の金融政策転換が後送りされるのではないか、
との見方が広がる中で、ドル買いが一段落する
動きとなっています。

早ければ、10月にも政策金利の変更がある
との声が聞かれ、多くは年内12月にも
政策金利の変更があると見込んでいました。

しかし、足元では、年内の政策金利の変更の
可能性が酸くなったとの声が聞かれています。

米国の経済指標は、まだら模様で、悪い数字が
出てくると、金融政策の変更は難しい、
そんな声が出ています。

米国の経済は、期待ほど改善していない、
そう考えられています。

FOMCでも、米国経済の伸び悩みについて、
論議されていたようで、FOMC議事録で
そのような議論が明らかにされると、
イエレンFRB議長はハト派的な政策を
重んじているのではないか、
との声が聞かれます。

米国の景気が確かな改善を見せるまでは、
政策金利の変更は難しいのではないか
と見られています。

国際機関は、米国の早期の利上げについて、
否定的な見解を示しています。

米国の利上げが、新興市場国、ひいては
世界経済に対する悪影響を考慮したものです。

もちろん、国際世論が米国の金融政策を
決定するわけではありませんが、米国内事情から
政策金利の変更は出来ないという決定は容易な
ことだと思います。

地区連銀総裁からは、今、政策金利の変更を
行わないと、政策金利の変更は出来ない
という議論が出ています。

足元で、政策金利を変更しないと、
次の景気の停滞の時に、金融政策で
打つ手がなくなる、そんな思いが足元の
金融政策の変更を指摘しているような
気がします。

米国は、政策金利を現状維持で、日本は
緩和圧力を受けている状況で、欧州は
緩和をするタイミングを見計らっている
状態であることを考えると、ドル>円>ユーロ
という力関係になると考えます。

予想レンジは、
ドル円が116.20〜121.20円、
ユーロ円が129.20〜137.20円、
英ポンド円が179.20〜186.20円、
ドル円が81.20〜87.20円。