ドル上値メドを意識も

今週の為替相場は、ドルの上値メドを
意識する展開が予想されます。

米国の足元での利上げ観測は、やや遠退いていますが、
中国が追加緩和に踏みきったことで、欧州、日本の
追加緩和が意識され、ドルは堅調な動きに転じました。

米国だけが将来の利上げが想定されることで、
金利差拡大、ドル買いの動きが意識されている
わけです。

欧州、日本は年内の追加緩和が強く意識されていましたが、
中国が追加緩和を行ったことで、日欧の追加緩和が
意識されたと言うわけです。

ドルは、対円であっさり
121円台に上昇しました。

それまでは、118円〜120円の狭いレンジで
推移していましたが、このレンジをあっさり
抜けました。

もともと、米国は近い将来の利上げが
意識されていましたが、米国の利上げが
意識されると、米株価が下落、ドル買いも
続かない動きが見られました。

中国の追加緩和が、次に続く欧州、日本の
追加緩和を意識させているわけです。

米国自身は、足元の利上げ観測は遠退いたものの、
中国の追加緩和で株高が顕著になったことで、
ドルを支援していることになっているわけです。

問題は、日欧が追加緩和を行い、
米国が利上げに踏みきった場合です。

目先の材料出尽くしとなった場合に、
さらにドル買いが続くのか否かです。

先行きのことを考えると、米国は超緩和策を終了して、
仮に利上げに踏みきった場合、その次の選択は、
再び金融緩和策に戻ると見ています。

今、利上げを急ぎたいのは、緩和余地を
残しておきたいからと考えています。

次の金融政策は、緩和と想像出来る時、
ドルは買えるのか、甚だ疑問です。

今は、ドル買いが優位ですが、ドルの上値は125円、
下値は115円の10円幅で考えて見たいと思います。

日欧が追加緩和を行えば、材料出尽くし感が
広がる可能性があると考えています。

近い将来の日欧の
金融政策を注目したいと思います。

予想レンジは、
ドル円は117.20〜123.20円、
ユーロ円が129.20〜135.20円、
英ポンド円が181.20〜187.20円、
ドル円は83.20〜89.20円。