ユーロ、下値メドを意識か

今週の為替相場は、ユーロが
下値を伺う展開が予想されるか。

三極の金融政策は、ユーロ圏が12月にも
追加緩和を行う可能性が強いものの、日本は
超緩和策を継続するものの、追加緩和は
まだ時期尚早との見方が広がっています。

この中、米国は9月、10月と利上げ
(緩和策の解除)が見送られたものの、
12月の利上げの可能性が指摘されています。

とは言え、12月の利上げについても、なお材料が
必要との指摘が出ており、バイアスは利上げに
掛かっているものの、その時期は特定できない状態が
続いています。

為替相場は、こうした三極の金融政策の行方を睨んで、
ドル>円>ユーロという構図が出来ています。

この流れは、12月までは
変わらないと考えています。

ユーロが売られすぎとの見方から買い戻される場面も
見られるかと思いますが、買い戻しの範疇をでないと
思います。

ユーロ圏では、ドイツのフォルクスワーゲンVW)の
問題が懸念される状況が続くと考えます。

米国で問題になる前に、既に、ユーロ圏では
その事実を知っていたとの報も流れており、
ドイツのVWの問題ではなく、ユーロ圏全体の
問題であることには間違いないようです。

その辺の不透明感がユーロにとっては
大きなマイナス材料になる可能性があると考えます。

この中、気掛かりなのが南シナ海での
米中の睨み合いです。

戦闘行動はお互いに自制すると考えていますが、
米海軍が長期にわたり、南シナ海での警戒行動を
持続すると、予想外の事態が起こることは
避けられないと考えます。

こうした緊張感がある中で、
ドルも買いにくい通貨だと考えます。

もちろん、武力衝突になれば、
アジア通貨は暴落する可能性があります。

円も例外ではありません。

その時には、一番遠いユーロが
優位性を持ってくると思います。

米中の利害を考えれば、
武力衝突はないと考えます。

それが出来れば、米国はもっと早く、
南シナ海での中国の活動を許していなかった
と思います。

米国が譲歩する形で、南シナ海問題
手打ちされると考えます。

ドルにとっては、米国の威信が問われるわけで、
ドル買いも限定的だと思います。

結局、今のレンジ圏での
一進一退が予想されます。

予想レンジは、
ドル円が117.20〜122.20円、
ユーロ円は127.20〜134.20円、
英ポンド円が178.20〜186.20円、
ドル円が80.20〜87.20円。