ギリシャの4大銀、資本不足140億ユーロ超、不良債権増加=ECB

欧州中央銀行(ECB)は31日、ギリシャの4大銀行に
対するストレステスト(健全性審査)の結果を公表し、
未返済融資の増加に対応するため、追加で140億ユーロ
(160億ドル)以上の資本調達が必要だと指摘した。

ただ、算出された不足額は、第3次ギリシャ支援で
想定されていた250億ユーロを下回った。

資本不足の主な要因は、ギリシャ支援をめぐる政府と
債権団の協議が難航し、ユーロ圏離脱が一時的に
現実味を帯びたことを受け、融資を返済できない、
あるいは返済したくないギリシャ国民が
増えていることにある。

預金引き出し制限がギリシャ経済を圧迫する中、
不良債権は70億ユーロ増え、1070億ユーロとなった。

ECBによると、これはナショナル、ピレウス
アルファ、ユーロの4大銀行による融資額の
約半分にあたる。

不良債権比率が最も高かったのは
ピレウス銀行の約57%だった。

ギリシャのチャカロトス財務相は31日、銀行の
資本増強は年末までに実施できるとの見方を示した。