銀行の資本規則見直し、「バーゼルⅣ」ではない=FSB議長

金融安定理事会(FSB)のカーニー議長(英中銀総裁)は9日、
見直しが行われている銀行の自己資本規則について、
銀行セクターが考えているような大規模な変更はない
との認識を示した。

規制当局は銀行が取引する資産から生じるリスクに備え、
引当金をどの程度積むべきかなど主な資本規則の見直しを
進めている。

銀行セクターはこれを新自己資本規制「バーゼルⅢ」の
大幅な見直しや「バーゼルⅣ」などと呼んでいる。

カーニー議長は記者会見で「バーゼルⅣはない。あるのは
バーゼルⅢの完成版だ」と述べ、「われわれが行っているのは
バーゼルⅢの導入に際して時間とともに確認された問題を
解決することだ」と説明した。

同議長はまた、イングランド銀行(英中銀)が導入を
目指すシニアマネジャーを対象としたバンカーの責任に
関する新規則について、国際的な導入の可能性を否定した。

一方、債券、コモディティ、通貨市場における一連の
不正操作スキャンダルを受け、商慣行を改善するために
トレーダーへの支払い方法の変更が必要かどうか国際的に
検討するとした。