円、高値圏で推移か

今週の為替相場は、円が高値圏で推移か。

クリスマス休暇中に、円は対ドルで2カ月ぶりの
高値となる120円付近まで上昇しました。

米利上げを睨んで、ドル買いポジションが
膨らんだことに対する巻き返しの動きが出て、
対円でドルが軟調に推移しました。

また、原油価格の下落が続いていたことも、
リスク回避のドル売り・円買いという形で
示されたものと思います。

以前には、クリスマス前にはドルが買い戻される
動きが出ていましたが、今回はドル買いの動きは
見られずに、逆に利食いのドル売りの動きが出ました。

クリスマス休暇が終わったら、来年の
為替相場の動きを占う動きとなります。

来年は、米国の利上げがあと4回程度予想されており、
金利差で意識すれば、ドル買いが優勢と見るのですが、
年末のドル買いの勢いのなさを考えたら、ドルを
積極的に買う行動は取りにくいと思います。

むしろ、ドルの下値余地を探る動きが
強まる可能性があります。

日米の金利差は拡大する方向になると
考えられますので、その前に、ドルの下値を
試す動きが出てくる可能性があると思うのです。

年末年始を意識した薄商いの中で、急激な振れが
予想されますが、ドル円は116.20円付近が当面の
ドルの下値として意識されると考えます。

120円をドルが割り込めば、意外にあっさりと
116.20円が意識される動きとなると思います。

日米の金利差が拡大すると予想されるものの、
日本の追加緩和は意外に遅くなると考えます。

日本は、追加緩和でインフレ率を上昇できるのか、
現状では難しいと考えられることで、ドル金利
上昇するものの、円金利の低下ピッチは緩やかと見ると、
加速度的に金利差が広がるとは考えにくいことで、
円売り・ドル買いも限定的だと思います。

むしろ、米金利が上昇することで、新興国経済が
不安定になり、その結果、米経済も不安定と
なる恐れがあります。

この中、円はリスク回避が意識され、
買い戻されるとの見方も出来ると思います。

金利差拡大が必ずしも、ドルと円の間に
優劣を与えないと言うことになる可能性も
あると思うのです。

こうしたことを考えると必ずしもドルが
一方的に強くなるとは考えにくいと思います。

薄商いの中で、120円を大きく割り込むドル売りが
出てくるのか否か見極めたいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が116.20〜123,20円、
ユーロ円が127.20〜135.20円、
英ポンド円が174.20〜182.20円、
ドル円が83.20〜90.20円。