サウジアラビア、イランと断交
サウジアラビアのジュベイル外相は3日、
首都リヤドで記者会見し、イランとの外交関係を
断絶すると発表した。
イスラム教スンニ派の盟主であるサウジアラビアが
シーア派の法学者を処刑したことに抗議し、
シーア派の大国であるイランの首都テヘランの
サウジ大使館が暴徒に襲撃されたことへの
対抗措置としている。
中東の両大国の関係悪化は、米欧などが
結束を呼びかけるイスラム過激派組織
「イスラム国」の掃討やシリア内戦解決に
深刻な影響を及ぼす可能性が強まっている。
サウジアラビアは2日、国内でのテロに
関与したとして、47人の死刑執行を発表。
この中に、サウジ王室を批判し、サウジ国内の
シーア派に強い影響力を持っていた法学者の
ニムル師が含まれていた。
これにイランが反発し、在イランの
サウジアラビア大使館前で2日から3日未明にかけ、
抗議デモの一部が暴徒化し、大使館の敷地内に
侵入して火を放つなどした。