円高・債券高、株安が進行=9日の東京市場

9日の東京市場では、為替市場で円高が進行、
債券相場も10年物国債利回りが0.00%と
初のゼロ%に低下(価格は上昇)したことを受け、
日経平均株価は前日比836円安の1万6168円に
急落しました。

前日のNY市場では、原油価格が下落、
米経済の先行き不透明感が広がる中で、
米株価も下落、為替市場ではリスク回避の
円買い・ドル安が進み、円は一時115.17円まで
上昇しました。

朝方の東京市場では、為替市場では円は
115円台後半に押される動きが見られましたが、
株価は寄り付き直後から売りが先行、その後、
長期国債利回りが0.00%に低下、さらに
為替市場で円が一時114円50銭前後まで
上昇したことを受け、一段と株売りが進み、
午前の終値は前日比836円安の
1万6168円をつけました。

日銀によるマイナス金利導入前のドル円相場の
水準を下回ったことで、黒田サプライズは、
とりあえず失敗したことになりました。

一段の円安を推し進めたい政府としては、
黒田日銀総裁のマイナス金利導入で円安が
進んだ時点で拍手していましたが、あっさり
円安から円高に転換したことで、黒田日銀に
新たな円安策を迫る可能性が出て来ました。

一つの節目である115円を超える円高水準に
進んだことで、次の目安は112.20円、さらには
108.20円が強く意識される展開が想定されます。