円、じり高で111円台に・円安誘導牽制の声も

外国為替市場では、円がじり高の動きを見せています。

原油価格の先行きに懸念がある中で、サウジアラビア
石油相が新たな減産はしないとの見方を示したことで、
原油価格の先行き見通し難が広がったことがリスク回避の
円買いを誘いました。

さらに、英国で6月にEU離脱国民投票が行われることや、
ロンドン市長EU離脱に賛成を表明したことなど、
英国がEUを離脱する可能性があるのではないか、
との見方から、ユーロをはじめ、欧州通貨が下落したことも、
円の上昇に繋がりました。

さらに、米民主党の大統領候補のクリントン氏が、
日本は円安誘導を行っている、と牽制したことも
円が上昇しやすい動きに繋がったとの見方も
出ています。

これに対し、日銀の黒田総裁は、為替市場での
撹乱的な動きを牽制する発言を行いましたが、
米国からの円安誘導に対する牽制発言が
出始めた中で、円売り・ドル買い介入が
実施出来るのか、難しいと考えています。

確かに、円の上昇は、スピード違反気味だと思いますが
、それなりに揉んできて、再び111円台に上昇してきており、
スピード違反との見方は当たらなくなっているのかも知れません。

世界の金融市場を牛耳る米国の円安誘導批判に分があるのか、
日本が円安阻止の姿勢を貫けるのか、市場は日米の発言を
注目する動きが強まるものと思います。