G7、「国際版3本の矢」で協調=麻生財務相
仙台市で開かれている先進7カ国(G7)財務相・
中央銀行総裁会議は20日、初日の討議を終えた。
新興国の成長鈍化などのリスクが山積する世界経済を
議論し、景気を下支えするため財政、金融、構造改革
といった政策手段を総動員する「国際版3本の矢」に
G7が取り組むとの認識を共有した。
最近の急激な円高に対し、麻生太郎財務相は会議の席で、
為替相場の安定が重要との考えを示した。
国際版3本の矢は、G7が国内事情に応じて適切な
政策対応を進めるのが狙い。安倍晋三首相は
主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で国際版3本の矢を
打ち出すことに言及している。
麻生財務相は討議終了後、記者団からG7が
3本の矢の重要性で一致したのか問われると
「その点はそうだ」と強調した。
ただ、各国の財政出動について「できる国、
できない国、いろいろ事情がある」とも述べた。
会議では為替政策の議論も行われ、麻生財務相は
「為替の過度な変動、無秩序な動きは経済に
悪影響を与える。為替レートの安定は極めて重要」と
表明し、通貨安競争を回避するとの認識も示した。
他国から目立った言及はなかったという。