為替相場は、落ち着いた動きか

今週の為替相場は、落ち着いた動きか。

大きな材料が出尽くしたことや、ブラジル・リオでは
オリンピックが始まったこと、為替市場参加者も
夏休み入りとなることで、動意が乏しい展開が想定されます。

特に、前週末発表された米雇用統計で、非農業部門の
新規雇用者が予想を上回る増加を見せたものの、ドルは
対円で102円程度しか買い戻されず、ドル買いの勢いは
乏しい状況となっています。

この中で、投機的なドル買いが進むには、
それなりの材料が必要だと思います。

米国の利上げが9月にも実施されるなどの材料が
出てくる必要があるかと思いますが、足元の材料では、
年内の利上げの可能性が強まった程度しかありません。

むしろ、9月に発表される8月の雇用統計で、再び、
非農業部門の新規雇用が伸び悩むものとなった場合には、
年内の利上げについて、懐疑的な見方が強まる可能性もあります。

例年、9月に発表される米雇用統計は、市場の事前予想を
下回る内容となることが多く、秋口以降のドル売りの材料となる
きっかけとなる可能性が少なくないと思います。

市場は依然として、ドルを売る材料、あるいは
ユーロや英ポンドを売る材料を意識しているのかもしれません。

ドル円で見て、100円を超えて円買いが
進む動きを見極めたいと思います。

その時に、日本の通貨当局が介入を
行うのか否か、じっくり確認したいと思います。

予想レンジは、
ドル円が98.20〜103.20円、
ユーロ円が108.20〜115.20円、
英ポンド円が128.20〜135.20円、
ドル円が74.20〜79.20円。