日銀、政策金利を据え置き=物価2%目標を2018年度ごろに先送り

日銀は1日まで2日間開いた金融政策決定会合で、金融政策は、
現在の長短金利操作を柱とする緩和策の維持を賛成多数で決めた。

また、最新予測である経済・物価情勢の展望(展望リポート)をまとめた。

それによると、2%の物価上昇目標の達成時期を従来の
「2017年度中」から「2018年度ごろ」に先送りした。

達成時期の先送りは5回目で、2018年4月8日までの
黒田総裁の任期中の目標達成は困難となった。

展望リポートでは、最近の物価の低迷を背景に
2017年度の消費者物価(除く生鮮食品)上昇率の
見通しを前年度比1.5%(従来1.7%)に引き下げた。

2016年度は従来の0.1%をマイナス0.1%に下方修正した。

実際にマイナスになれば、4年ぶり。

景気の先行きについては「2018年度までを通じて、
潜在成長率(推計0%台前半)を上回って推移する」
と見通した。

ただ、「経済・物価とも下振れリスクの方が大きい」
と指摘し、その動向を注視する考えを表明した。

今後の金融政策運営に関しては「経済・物価、
金融情勢を踏まえ、物価目標に向けたモメンタムを
維持するため、必要な政策の調整を行う」
との見解を示した。