ドル、109円前後で推移

17日の外国為替市場は、ドルが底堅い動きを継続、
109円前後で推移しています。

前日の海外市場では、トランプ氏の米国大統領選挙勝利を受けて、
トランプ氏の政策が米国経済にとって好材料となる見方から
ドル買いが強まり、ドルは一時対円で109.75円と、110円台を
窺う動きを見せました。

また、トランプ氏の当選で今後、欧州各国で行われる国政選挙で、
右派政党が躍進し、欧州の政治が不安定化するのではないかとの見方から、
ユーロが対ドルで急落、昨年12月以来、1年ぶりの安値を記録したことも、
ドルが対主要通貨で堅調な動きを見せる要因となりました。

朝方は、109円台前半で推移していましたが、その後は安倍首相と
トランプ次期米大統領の会談やイエレンFRB議長の講演などを控え、
利食いのドル売りが持ち込まれ、ドルは一時108.55円付近まで
押される動きもありました。

しかし、その後、日銀が指値オペのオファーを通告すると、
ドルは109.30円まで急反発しました。

この指値オペは特定年限の金利をコントロールするもので、
日銀は、このところの中短期ゾーンの急激な金利上昇に
対応するために実施したとしており、米金利が上昇基調にあるなか、
上昇している日本の金利を抑制することで、日米金利差の拡大を
意識させるものとなりました。

市場では、110円を前にドルが押し戻されたことで、次の材料が
出ないと110円に乗せることは難しいとの声も聞かれています。

まずは、目先の材料を見極める動きが続くと見られています。