イエレン米FRB議長、「次期政権下で利上げ加速も、先行きは不確実」

米連邦準備制度理事会FRB)のイエレン議長は17日の議会証言で、
トランプ次期政権の拡張的な財政政策によって物価上昇圧力が
強まれば「考慮しなければならない」と述べ、利上げペースを
速める可能性を示唆した。

ただ、先行きには「多大な不確実性がある」として、
政策の方向性を見極める考えを示した。

イエレン議長は、最近の長期金利上昇やドル高について、
巨額インフラ投資や減税など次期政権の拡張的な財政政策を
めぐる観測の表れと分析した。

その一方で、急激に需要を拡大するよりも、長期的な成長に
寄与する政策を選択する必要があると助言した。

トランプ氏はイエレン議長の金融政策運営を「政治的」などと
批判してきたが、議長は3018年初頭までの任期を「全うする」と表明し、
政権交代に伴う辞任はないとの姿勢を明確にした。 

なお、利上げについては「比較的早い段階に適切になる」
と述べ、13月実施の可能性を示唆した。