米利上げはほぼ織り込み

今週の為替相場は、米国の政策金利発表を
睨みながら、ドルが底堅い動きを続けると
思います。

FOMCを意識しながら、為替市場では、
ドル買いが優勢な動きが続いています。

ECBの政策金利発表では、量は減少したものの、
期間が延びたことで、ユーロが対ドルで下落、
この流れの中で円も対ドルで下落、115円台前半で
NY市場での取引を終了しました。

市場では、米国の利上げはほぼ織り込んだ
との声が聞かれています。

問題は、次の利上げを示唆するものとなるのか否かです。

米国の景気は堅調な動きを見せており、さらに
トランプ次期大統領掲げる経済政策等をみると、
利上げは既定路線との見方も聞かれています。

さらなる利上げもトランプ氏の経済政策に沿うものだ
との見方も出ており、事前にFRBに対する厳しい姿勢を
示していましたが、金融政策については、FRBの意図に
理解がある姿勢を見せる可能性があります。

ドル円相場は、115円台に乗せたことで、12月の
利上げを織り込んだとみられると思います。

FOMC後の声明で、利上げが継続するようなことになれば、
さらなるドル買い続く可能性もあると考えます。

その場合には、次の利上げを織り込む形で、
120円台前半が目標水準になると考えます。

トランプ氏は、低金利を維持するように求めていますが、
トランプ氏の政策を実現すると、追加利上げが不可避化
と考えています。

結果として、米国の高金利、さらにドル高は
避けられないのではないでしょうか。

トランプ氏の指摘している、低金利・ドル安は、
早急には実施できないものと考えています。

市場は、そうした米国内の事情、次期大統領の経済政策を
睨んで、米金利高・ドル高をどこまでトランプ氏が
容認するのかを見極める動きが強まるのではないでしょう。

各国金融当局やトランプ氏からのドル高に対する懸念が
表明されなければ、一気に120円を超えるドル急伸も
想定され、注意が必要だと思います。

まずは、116.20円をどんなスピードで
超えていくかを見極めたいと思います。

一方、ユーロは軟調な推移が予想されます。

ユーロ圏の足元の経済が低迷していることに加え、
政治的な不透明感が広がっていることがユーロに
とっては重しになっています。

来年にはユーロ圏内の各国で選挙が予想されている
こともあり、この結果で極右政権が誕生する可能性が
出ていることも、政治的な不透明感が増すとの読みに
繋がっているようです。

結果として、ユーロ売りが意識されている模様です。

この中、円についても、韓国情勢が不透明感を
強めていることで、韓国の不透明感が日本にも
影響するとの見方につながっています。

韓国の混乱の中で、北朝鮮がどのような動きを
見せるのか、注意が必要だと思います。

恫喝や実際の戦闘になるようだと、円は大幅に
下落する可能性があることには留意が必要だと考えます。

予想レンジは、
五津円が110.20〜118.20円、
ユーロ円が118.20〜126,20円、
英ポンド円が138.20〜146.20円、
ドル円が80.20〜88.20円。