米FOMC、0.25%の利上げを実施、来年は3回の利上げを想定

米連邦準備制度理事会FRB)は14日の連邦公開市場委員会FOMC)で、
雇用の堅調な伸びや物価上昇を受けて、政策金利を0.25%引き上げる
ことを決めた。

一方、参加者の金利見通しでは、来年3回の利上げを想定している。

今回の決定は全会一致で、政策金利であるFF金利
誘導目標水準は0.5〜0.75%となり、15日付で実施する。

会合後に記者会見したイエレン議長は、一部の参加者の
金利想定には、トランプ次期政権が掲げる財政拡大政策などが
反映されていることを認めた。

次期政権の方針が既に参加者らの見通しに影響を与えた形だが、
議長は政策の先行きには「多大な不確実性がある」と述べ、
情勢を注視する考えを示した。

会合声明は、米経済について「年半ばから
緩やかに拡大した」と評価した。

物価上昇率は目標の2%を下回っているものの、一部の指標は
「大幅に上昇した」と判断し、中期的には目標に達する
との見通しを維持した。

また、労働市場は「さらに幾分強化される」として、
改善の余地があると述べ、景気見通しへの短期的な
リスクは「概ね安定しているようだ」と分析した。

ただ、市場では、トランプ新政権の政策次第では、
利上げを継続的に行うことは難しくなると指摘する声もあり、
トランプ新政権が誕生した後の経済政策を見極めたいと
する声が聞かれています。