薄商いの中、乱高下に留意

今週の為替市場は、年末相場となります。

欧米市場のクリスマス休暇明けとなる中で、
取引は薄商いが想定されます。

トランプラリーに伴う、ドル買い・円売りの流れも
一服となっており、来年初は、どの方向を向いて相場が
動き出すのか、その流れを模索する動きが出てくるのではないか
と思います。

また、欧州を中心にテロの動きが出ていることで、
リスク回避の動きにも注意が必要だと考えます。

年末・年始の賑わいの中で、テロが起きる可能性には
注意が必要で、万が一、テロが起きた場合には、
為替相場に大きな影響があると思います。

取引が乏しいだけに、そのような事態が起こった時には、
影響は少ない無いと考えています。

また、年末・年始相場の特徴として、年初以降の
相場の流れを先取りする動きも想定されます。

来年は、米国で新大統領が就任するだけに、
その大統領の経済政策を先取りした動きが
強まる子には注意が必要です。

特に、トランプ氏の大統領選挙当選を受けて、
直ぐにトランプ氏の経済政策を映したドル買い、
株買いが強まったことは忘れてはいけないと思います。

12月に入っても、その動きが継続していたことを考えると、
この材料は十二分に織り込んだともいえるかと思います。

でも、市場はまだ織り込んでいないと考えているのも事実です。

トランプ大統領が就任したら、再びトランプ氏の経済政策を材料に、
仕掛けて糸考えているのかもしれません。

そうなると、ドル円でのドル上値メドは、せいぜい120円程度と
考えていたことを変えないといけないのかも知れません。

117、118円台から新しい相場が始まるとすると、10円、20円幅で
ドルが上昇する可能性もあるわけです。

まさかと考えますが、「まさか」と思っていたトランプ大統領
誕生したのですから、この「まさか」はあるのだと思わないと
いけないと考えます。

ただ、気掛かりなのは、イタリアの金融情勢です。

増資も思うようにいかず、中銀からの資金供与が
必要になっているようです。

イタリアの金融危機は、かなり厳しい状況にあるようです。

これまでは、何とかほころびが出ずに済んでいましたが、
再びの欧州金融危機が、大きな材料として浮上してくる
可能性があると思います。

新たな出来事が起きる可能性が強い、2017年を前に、
市場はドル買いに踏み切るのか否か、大いに注目したい
と考えています。

予想レンジは、
ドル円が116.20〜122.20円、
ユーロ円が118.20〜126.20円、
理ポンド円が138.20〜146.20円、
ドル円が78.20〜86.20円。