イエレン氏、2011年に失業率低下まで低金利維持を主張=FOMC議事録
米連邦理事会(FRB)が12日公表した2011年分のFOMC議事録によると、
イエレン氏は同年8月9日の連邦公開市場委員会(FOMC)で低金利政策を
継続する期間について、単に2013年半ばまでとせず、当時9%程度で
推移していた失業率が7.5%に下がるまでと表現するよう求めたことがわかった。
イエレン氏の主張は、セントルイス地区連銀のブラード総裁が
イエレン氏の提案を「極めて危険」と指摘するなど複数のメンバーからの
反対を受け、結局採用されなかった。
FRBは景気が急激に悪化した2011年、少なくとも2013年半ばまで
低金利政策を続けると表明する異例の対応に踏み切ったが、
当時FRB副議長だったイエレン現議長はFOMCで失業率が
一定水準に下がるまで低金利を継続する、よりハト派色の
強い表現を声明に盛り込むよう提案していたことが分かった。
イエレン氏は2014年からFRB議長を務め、国内総生産(GDP)や
インフレなどの経済指標によって政策金利の目標を定めるべきだ
とする議会共和党の要求に抵抗している。
しかし2011年当時はイエレン氏自身がこうした政策に
近い考えを持っていたことになる。
FOMCの議事録は開催から5年後に公開されている。