トランプ政権の政策を見極めへ

今週の為替相場は、始動したトランプ米政権の政策を
見極める動きを続けるものと見られます。

トランプ大統領は、為替相場についてはドル安が
望ましいと発言しましたが、新財務長官は中長期的には
ドル高が望ましいと発言しました。

市場は、トランプ大統領の発言を受けて、当初はドル安に動き、
その後は新財務長官の発言を受けてドルを買い戻す動きを見せました。

ドル売り、ドル買いをこなした後で、114円台で
小動きとなっていますが、引き続き、米新政権が
ドル安・ドル高のどちらを優先するのかを
見極める動きが強まりそうです。

また、米国では近い将来の利上げを
想定する声も上がっています。

トランプ大統領の雑音が聞こえる前に、FRBとしては
行うべき金融政策を行いたいとの声が強まっています。

予想の中心的な見方としては、3カ月後までに利上げを
行うのではないかとの見方が強まっています。

米国の利上げは確実との読みが広がる中で、ドルが
底堅く推移するとの声が現状では強い状況です。

ただ、トランプ新政権の政策が、米国の強い経済を
後押しするものとなるのか否か、見極めたいとの声も
上がっています。

米国の経済を押し上げるために、どんな新しい策を
打ち出すのか注目したいとの声も根強い状態です。

市場が、予想外れとみるのかどうかが、
為替相場にも影響を与えると思います。

この中、TPPからは離脱することを表明、
NAFTAについても見直しを政権誕生と
同時に打ち上げました。

これらは予想の範囲内と思われますが、今後、
米国経済を押し上げるために、本当に大型の
減税を行うのか否か、新たな経済対策は
どのような内容になるのか、それらを
見極めていくものと思います。

一方、欧州では、英国のEU離脱を巡る、
欧州とEUの対立の構造が注目されます。

EUとしては、英国の離脱が、他の加盟国の
離脱を誘わないように、記事しい姿勢を
英国に見せています。

この対立が、欧州経済にどのような影響を与えるのか。

英国に進出している、民間企業に与える影響は
どうなのか、見極める姿勢が強まるものと思います。

ユーロや英ポンドは一時の落ち込みから
回復していますが、拡大欧州に対する失望感が
広がるようなことになれば、ユーロや英ポンドに
与える影響は少ないともいます。

円は、このような米国の材料、欧州の材料に
翻弄される展開が予想されます。

予想レンジは、
ドル円が110.20〜118.20円、
ユーロ円は118.20〜126.20円、
英ポンド円が136.20〜144.20円、
ドル円が84.20〜90.20円。