ドル高・株高継続か

今週の為替相場は、トランプ新大統領誕生後に強まった
ドル高・株高が継続する動きが予想されます。

新政権発足当初は、トランプ新大統領がドル安に
言及したことを受けて、ドルが下げ足を早める場面も
見られましたが、その後、新財務長官がドル高が
望ましいなどの発言を行ったことや、株価が堅調に推移、
さらに長期金利が上昇したことなどを材料に、
ドルが反発する動きに転じました。

米国第一主義がどうしてドル高に通じるのか、
理解に苦しみますが、株高、ドル高がウォール街にとって
好都合だと見られていることで、今の市場の流れは
「あり」なのだと考えています。

米国の金持ちにとって、株高、ドル高で、儲けることが
出来ることが、一番大事なことのようです。

特に、対メキシコで、トランプ大統領の恫喝は効を奏している
ようで、メキシコが壁の費用を払わないのならば、輸入税を課す
ことになる可能性が強まって来ました。

米国は、輸出の努力をしないで雇用を確保し、米国で生産したものを
世界中に売り付ける方針を世界に示しています。

このトランプ大統領の手段が株高、
ドル高という形に表れているようです。

米国の持たざる白人層に光を当てて当選したと
見られていたトランプ大統領は、金持ちのための、
金持ちがさらに稼ぐために全力をあげているという感じです。

この中、今週は米国ではFOMCが、英国では英中銀の、
日本では日銀金融政策決定会合が開催されます。

米国では、今年の利上げペースがどのような形になるのか、
会合後の高官発言が注目されるものになると思います。

次回の利上げが春先との見方が強まれば、
ドル買いの大きな理由になると考えます。

英国では、EU離脱決定で、国内景気が悪化すると
見られていましたが、意外に好調な経済指標の発表が
続いています。

足下で利下げをする理由がないと思われます。

日本でも、今は金融政策に頼るのではなく、
財政政策が前面に出てくる番です。

為替市場も、意外なドル高が進んでいることで、
金融支援する必要はないと思います。

これが、当初予想されていたドル安(円高)が
進んでいた場合には、円高をなだらかにするための
金融支援が必要だったのかも知れません。

今は、安部政権の経済政策をじっと見極める
姿勢が一番大事だと考えています。

今の流れは、トランプ大統領の言うがまま、
その波にうまく乗ることが肝要だと考えています。

大統領の一言で、政策が転換する可能性があるだけに、
急変には注意が必要です。

今まで以上にトランプ大統領の発言(ツイッター)を
注目することを強いられることになりそうです。

これが健全な市場の育成には寄与しないことは十分に
理解している積もりなのですが、残念です。

予想レンジは、
ドル円が112.20〜118.20円、
ユーロ円が118.20〜126.20円、
英ポンド円が138.20〜146.20円、
ドル円が82.40〜88.20円。