トランプ米大統領、「米国再生」へ団結を訴える

トランプ米大統領は28日夜連邦議会の上下両院合同会議で
初めての議会演説を行いました。

「米国精神の再生」を目指し、内政や経済、外交安保の各分野の
政策を進めるための協力と団結を内外に訴えました。

歴史的な税制改革とインフラ投資に取り組む決意を確認しました。

トランプ氏は冒頭、昨年11月の大統領選勝利について「数千万人の人々が、
米国は国民を第一にしなければならないと要求した」と強調しています。

就任後40日間の実績を詳細に振り返り、環太平洋連携協定(TPP)からの
離脱などを成果としてアピールしました。

一方で、大きな混乱を招いたイスラム圏7カ国からの
一時入国禁止問題をめぐっては、「新たな措置を
近く講じる」と述べています。

不法移民の流入阻止に向けて、メキシコ国境で
間もなく壁の建設を開始すると語りました。

外交安保政策では、最大の国防費増額を要求すると説明し、
さらに米国は「世界に直接、力強く、有意義に関与する」
と表明しました。

北大西洋条約機構MATO)への支持を強調する一方で、
加盟国の負担増を求めています。

また、過激派組織「イスラム国」(IS)を地球上から
消滅させるためイスラム世界の友人や同盟国などと
協力すると述べ、「米国は新たな友好国を見つけ、
利害が一致する分野で協力関係を構築する」と語っています。

経済政策では、税制改革で法人税を引き下げ、中間層の
負担を軽減すると明言し、医療保険制度改革法(オバマケア)の
撤廃と、より良い制度への移行を議会に求めました。

このほか、1兆ドルのインフラ投資を
承認することも呼び掛けました。